電子辞書(CASIO)で「おせっきょう」と入れると、なぜか何べんやり直しても「お節介」と出てくる。このバカと「せっきょう」と入れ直すと今度は「説教」と出るが、解説に「堅苦しい教訓的な話」とくる。そうには違いないが例文に「先生に説教される」と。だからというわけでもあるまいが、このごろは、「説教」と言わないで「法話」と言うのだそうだ。いくら言い換えても話す人が同じなら中身は変わり映えがしないのはどこの世界でも同じこと。この公開日記も「法話」というテーマで立ち上げた。取りとめもないよもやまばばし(四方山話)が「法話」のつもり。そこで今回はずばり「数珠」のお話。
「数珠」は仏教のシンボル。その由来は文字通りカウンター。そろばんの原型である。密教の修法では必ず呪文が唱えられる。定められた回数を数えるために数珠(カウンター)は手放せない。珠の数は12の倍数の108個、インドの12進法の名残だが、珠の数はそのままで10進法に読み替え、カウントミスも勘定に入れて、1廻りしたら100回と数えて、房の丸い小珠を一つ上げる。これが100の桁10個。平たい小珠が1000の桁。20個で計20000回。これでフルカウント。何時でも始められるように右の親指を親球にかけておく。房を上にして持つのが作法である。 左の略式数珠はまさにシンボル。計算機能はないので、作法通り房を上にして持てというのはそれこそお節介だが、数は昔から神秘的なもの。カウンターといっても粗末にしてはならない。 念仏に転用したのが数珠繰り念仏。この時は「念珠」とも言う。 ローマ教会のロザリオも由来をたどれば同根らしい。
by renzouji
| 2007-02-27 21:37
| 一口説法
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